冬物のコートによく使われるメルトン素材。
ピーコートやダッフルコートなど、どのようなアイテムとも合わせやすく、冬のコーディネートに欠かせない生地です。
メルトンが人気な理由は、ウール(毛)が原料なので暖かく保温性があるという点。
メルトンのメリットが知りたい!
冬が終わったらどのようにケアすればいいのだろう?という人もおおいはず。
本記事では、メルトンの特徴は普段のお手入れから、シーズン終わりに行うべきケア注意点を紹介します。
また、メルトンは安価なものだと重かったり毛玉ができやすくなります。
軽やかで高級感のあるメルトンコートはこれ!
メルトン素材とは?特徴と魅力
メルトンの魅力を中心にメリット・デメリットを解説します。
メリット・保温性が高い
メルトンの原料となるウールは、保温性が高いため冬のコートに多様されます。
メルトン生地の保温性の秘密は、太番手の紡毛糸で織ったあとに生地を縮める作業(縮絨・しゅくじゅう)を行うため。
厚みが出て布地が密になるので暖かい!
ウールの取り扱いは下記も参考にしてくださいね。
手触りがよい
縮絨が行われているためフェルトのような手触りで滑らかなのも特徴。
撥水性にも優れている点から、ピーコートのように海軍の船上用にも利用されていたのにも納得ですね!
柔らかく、風合いが出る
最初は固くてゴワゴワした印象のメルトンですが、年月が経つとさらに柔らかく風合いが出ます。
コートを育てる楽しみもあり、長く着られるメリットがあります。
毎日のブラッシングを心がけて、丁寧に取り扱えば長く着れ、結果コスパもよくなります。
安いメルトンと高いメルトンの違いとデメリット
ショップでメルトン素材のコートを探していると、メルトンの値段がピンきりなことに気づくかもしれません。
1万円以内で買えるような安価なコートから、10万円以上するものまで幅広い価格帯でどれを選んだらいいか迷いますよね。
安いメルトンと高いメルトンにはどのような違いがあるのか詳しく解説します。
【高価】メルトンウール
高価なメルトンは、ウールをフェルト状にしているので厚みがあり暖かい点がメリット。
天然のウールが使われているので丈夫です。
ただし、重いというデメリットもあるので知っておきましょう。
暖かさ重視で、長く着用したい方におすすめ
【安価】混紡メルトン
安いメルトンコートは、アクリルなどを混紡して作られています。
メルトンウールに比べて軽く、硬くなりにくいのも特徴です。
軽い一方で、メルトンウールに比べて保温性が劣るのがデメリット。
混紡されるアクリルは毛玉になりやすいので、着用したら毎回ブラッシングを行なってケアをしましょう!
暖かさよりも軽くてお手頃なメルトンを探している方向け。
安価なメルトンは重い
よく、メルトンって重いのがデメリットといわれますが、天然ウールのメルトンはとても軽くできています。
安いメルトンコートほど、ウール以外の繊維が混紡されてズシッと重い印象です。
生地もごわつきがあるので、少し手を伸ばして信頼できるブランドで買うのがおすすめです。
メルトン素材、長持ちする正しい手入れの方法
メルトンコートを長く着用するためにも、日々のこまめなお手入れとシーズン終わりのクリーニングは欠かせません。
毛玉と汚れのお手入れ方法
外気に直接触れるコート、実はかなり汚れています。
帰宅後は衣類用ブラシでブラッシングをするのがおすすめ。
フェルト状になった生地の中にホコリが入りこんだままだと、ダメージの原因になり劣化しやすくなってしまいます。
もしも毛玉ができてしまったら手でちぎったりせずにはさみでカットしたり、毛玉とりを使ってケアしてあげてくださいね。
幅広(太め)のハンガーで保管する
コートって、つい毎日同じものを着てしまいがち。
しかし同じコートを着続けていると劣化しやすくなるので休ませながら着用するのが長持ちのコツ。
保管する時は幅が広めのハンガーに掛けて保管しましょう。
小さなハンガーに重衣料であるメルトンコートを掛けてしまうと、重みを支えきれないので型崩れの原因となります。
大きめで肩の部分が厚めのハンガーを使うのがおすすめ。
長く着るなら、摩擦に注意
脇下や袖口など、擦れやすい部分は生地に圧力がかかってテカリがでたり、毛玉が発生しやすくなります。
室内ではコートを脱ぐなど、なるべく擦れないように丁寧に扱いましょう。
毎日着るのではなく、少し休ませながら着ると長期で愛用できます。
また、なかなか洗濯ができないコートは肌に直接触れないように意識するのもポイントです。
インナーやトップスを工夫して、肌に触れる時間を短くするのがコツです。
メルトン素材が使われている人気ブランドアイテム
コートを中心におすすめのメルトン素材のアイテムを紹介します。
お気に入りの一着を見つけてくださいね。
SHIPS「ピーコート」
ロンドントラディション「ロングダッフルコート」
ナチュラルビューティーベーシック「チェスターコート」
グローバーオール「ダッフルコート」
メルトンについてよくある質問
メルトンのよくある質問に回答します。
フェルトとメルトンの違いはなに?
フェルトとメルトンの大きな違いは、不織布か織物かという点。
縮絨(しゅくじゅう)されている不織布なのがフェルトです。
どちらも毛を用いているので同じく保温性があります。
コートやスカートには伸縮性もある織物のメルトンが使われ、伸縮性を気にしない雑貨やファッション小物はフェスとが多く用いられます。
メルトンコートの寿命はどのくらい?
高価なメルトンウールなら、ブラッシングやクリーニングの正しいお手入れをすれば10年以上現役で使えます。
筆者も、実際にヴィンテージショップで状態のいいメルトンコートを買って10年近く使っています。
ただし、アクリル等を混紡した安価なメルトンコートは毛玉ができやすく2〜3年が寿命といえるでしょう。
メルトンコートの洗濯方法が知りたい
ウールが主体となるメルトンは、自宅で洗うのが難しい素材。
シーズンの終わりにクリーニングに出すのがおすすめです。
クリーニングから戻ってきたら、必ずビニールカバーを外し不織布など通気性のいいカバーで保護をしてあげましょう。
メルトンの原料となるウールは湿気に弱い素材。
ビニールカバーのまま保管すると、湿気がたまりカビの原因となります。
風通しのいい場所でハンガーにかけて保管してください。
コートはクリーニング店まで持ち込むのが大変なので、宅配クリーニング等を活用すると楽ですよ。
メルトンウールまとめ
暖かくてコーディネートを選ばないメルトン。
トレンドに左右されない魅力があるので一着持っていれば重宝します。
ぜひ正しいお手入れ方法を知って長く着こなしてくださいね。