お客様のニーズチェックを行い、商品提案をしたらフィッティングルームへご案内しましょう。
フィッティングは、ファーストアプローチからニーズチェックまで行ったあとなので、お客様とも距離が縮まり和やかになってきた頃ですね。
接客の中で一番盛り上がるところなのでコツを掴むとどんどん売れるはず!
けど、試着室から出てくるのがいやなお客様も多い……
いかがですか?って声掛けしていい?
フィッティングルームで実際に着用いただいた様子から商品提案をしようとしても「販売員にみせるのが嫌」「似合っていない」などネガティブな場合もあります。
そのような場合の対処法や売れる接客につながる方法を紹介します。
フィッティングルームに入られたあとの販売員の動き
お客様をフィッティングルームに案内したら、ご試着中の間も気を抜かずどんな動きをすると良いか解説します。
ニーズを整理し反応のあったアイテム、好みを精査
試着するお洋服が本当に自分に合うのか、お客様もドキドキしながらフィッティングに入っていきます。
フィッティングの扉を閉めた後、販売員は何をしていますか?
ちょっと休憩……
そんな暇はありません!
お客様が着替えている数分の時間の過ごし方がかなり重要です。
ニーズチェックで、どのようなアイテムに好反応だったか、お客様の雰囲気や持ち物からどんなアイテムが好きそうか精査します。
今日はいつどこに着ていく服をお探しなのか、会話から得た情報をもとにアイテムを選定しましょう。
フィッティングルームでの接客で手こずらないためにもニーズチェックは重要です。
新たなコーディネートを組み提案の準備
いまご試着中のアイテムのほかに代替商品や色ちがいなど、ほかにもコーディネートのバリエーションを見せられるように商品を用意します。
ご試着中の商品がお客さまに合わない場合にすぐ別の商品に切り替えができるようにしておきましょう。
あれもこれもと選択肢が多くなりすぎないように注意しましょう。
NG行動・試着室前で待たない
フィッティングルームの横でじっと待っていませんか?
気が散る……出て行きにくいな……
お客様も気が散ります。
お客様、ご試着いかがですか?
この販売員にあんまり見せたくないな
大丈夫です〜!
販売員が真横で待っている、まだ着替えが終わっていないタイミングなのに「どうですか?」と声をかけられる。
自分のペースでお買い物がしたいのに、ペースを乱されると見せるのを躊躇してしまいます。
プレッシャーを与えてしまうと、せっかく売れるものも売れません。
最適なお声がけの方法は?
お着替えが終わった頃合いをみてお声がけを行いましょう。
ノックをして、「いかがでしょう?」と落ち着いたテンションでお声がけをしましょう。
ここでのコツは、あまりテンションを上げず、恐る恐る、抑えめのトーンであえて自信なさげな声で話しかけます。
突然大きな声で話しかけられたら驚きますしね。
お客様にプレッシャーを与えないのがコツです。
もしもお客様が試着してイメージと違っていたとしたら、どうでしょう?
ショップスタッフが期待しながら待機していたら余計にフィッティングから出て来にくくなってしまい、出てこられることのないまま振られることも多々あります。
こちらも様子を伺いながら、抑えめの声で話しかければ相手もフィッティングから出て来てくれやすいです。
フィッティングルームから出てこられたら、素直な意見を伝える
フィッティングから出てこられるお客様は緊張しています。
逆に、自信があるお客様は堂々とフィッティングから出てこられます。
この時に、販売員はどのような反応をするかによって売り上げも左右されます。
お褒めの一言で、お客様を笑顔に変えよう
試着してみてぴったりだと、お客様も人に見せたくなるものです。
お客様が笑顔で出てきてくれたら、こちらもテンションを切り替えて、
素敵ですね!とってもお似合いです!!
と真っ先にお褒めの言葉でお声かけしてください。
共感してくれたことにお客様はさらにテンションが上がり、購買意欲を掻き立てられます!
この時に販売員は声のトーンも上げると、感情も伝わりやすい。それに、自分が提案したアイテムがハマるとこちらも嬉しいですよね。
商品ではなくお客様を褒める
「形がきれい」「色がかわいい」など商品を褒めるのではなく、その形や色がお客様に合っているかを伝えるのも接客のコツです。
どんなに商品が良くても、その人のパーソナルカラーや体型によって似合う似合わないは左右されるもの。
商品の良さは試着前に伝えて、試着後はその商品がどうしてその人に似合っているのか、の観点で接客を進めましょう。
客観的な意見が後押しになります。
ここでハマったら、アクセサリーやファッション小物を交えてどんどんコーディネートを組んで行きましょう。
セットを組むコツは、販売員がどれだけお客様に商品を触ってもらうかが鍵です。
試着したけど似合っていないとき、上手な対処方法
「サイズがあっていなかった」「着た色が肌にあっていない」などお客様とアイテムの相性が合っていなかった場合はどういう対応をするのが正解なのでしょうか。
対処法について解説します。
正直に客観的な意見を述べる
対処法の結論を先に述べると、「似合っていないものは似合っていないことをちゃんと伝える!!」これに尽きます。
思ったことを接客で素直に伝えることで信頼関係が生まれます。
ただ、言い方に注意が必要です。
あ〜、ちょっと違いましたね笑
と、失笑されたらお客様もさらにテンションが下がります。
お客様も、似合っていないものは似合っていないと心の中でわかっています。
人によっては傷付いたり、怒って帰られてしまいます。
ショップ店員がするべき仕事はここから似合うものを再提案します。
あえて比較させるアイテムを提案
お客様がテンションを下げたまま、「今日は、やめておこうかな」といった流れになった場合、実売に至らなかったことだけではなく「あのお店には似合うものがなかった」という印象を抱かれ、次に繋げることもできません。
お客様が「やっぱり、いいです」と言いかけたら、
お客様でしたら色白なので、その色よりもこちらの明るい色の方が映えるかと思いますよ!
と、新しい提案をして接客を続けましょう。
この時にお客様がフィッティングから出てこられる時間に考えたコーディネートや、用意したアイテムが効いてきます。
もう一度ニーズを掘り下げる
ニーズチェックは何度も行いましょう。
フィッティングルームに入られる前のニーズと、実際に試着をしたあとのニーズは異なる場合があります。
最初はこう思っていたけど、やっぱ着てみるとこっちかも……
試着することで新たなニーズが生まれます。
そこを汲み取って切り替え試す、を繰り返して潜在ニーズを探りましょう。
相手のライフスタイルから好み、今は何をお探しなのか。ここでニーズチェックで集めたワードの重要性を再認識!
前半で拾い集めたヒントをフィッティングの接客時に回収するのです。
よく着る「色」を伺ったいたら、色でも、素材でも、サイズ感でも。
これだ!と思う鉄板のアイテムをここぞという場面で出しましょう!!
フィッティングから出て来られたあと、どんな反応が返って来ようと対応できるようコツは、待ち時間の販売員の動きが肝心!
まとめ:フィッティング接客のコツはニーズチェックの伏線回収
本記事では、フィッティングルームでの接客のコツについて書きました。
もし、一つのアイテムをご試着いただき合わなかったからといってそこで終わりではありません。
そんな時こそニーズチェックで得たキーワードが効いてきます。
- ニーズの整理、好みの精査
- サイズはどうか、在庫状況をチェック
- 声かけはプレッシャーを与えない程度に
- 出てこられた時のテンションが重要
- 迷われたら比較対象の商品を提案
繰り返しを減らして一発でその人に合った提案ができれば、接客も上達している証拠です。
数をこなしてコツを掴むのみです。