アパレルの接客をする上で大切なことは、一人ひとりに合った接客ですよね。
誰にでも同じようなセリフで接客するのではなく、要望や欲求、何が欲しいのかニーズを汲み取って提案をしていくのが重要です。
いまお客様は何を迷っているのか?お客様の要望に合わせた販売員の動きが大切。
そこで活用できるのが「アイドマの法則」です。
本記事では、コンサルティングセールス・アイドマの法則に沿ってどんなステップを踏むかの基本をまとめています。
アイドマの法則を活用した、コンサルティングセールスとは
一人ひとりに合った接客として、まずはコンサルティングセールスを意識しましょう。
コンサルティングセールスとはなに?
コンサルティングセールスとは
客の購入目的や購入資金など、客の立場で相談に応じながら進める販売活動。
豊富な商品知識と、顧客目的を的確に把握する能力が強く求められ、対面販売を重視する専門店が得意とする販売方法である。Consulting=顧問
という意味があります。
この商品はこの接客、この言い回し。
と決めてしまうと、お客様の要望を満たすことができません。
若いお客様、お喋りが好きなお客様、親子、あまり話しかけられたくない人、さまざま!
慣れるとついマンネリ化してしまうので気をつけましょう!
ニーズチェックを行なって、まずはどんな属性のお客様か観察してみましょう。
AIDMA・AISASの法則とは
では、それぞれのお客様に合わせた接客を意識しながら、どんなステップを踏めばいいのか?を見ていきましょう。
お客さまは、初めから買う気で来店される方ばかりではありません。
状況や時間経過によって、心理状態も変化していきます。
その変化に合わせて接客を展開する必要があります。お客様を観察しながらどんな段階を踏んでいるかも頭に入れながらステップを踏んでいきましょう。
Attention(注意) ーAttention(注意)
Interest(関心) ー Interest(関心)
Desire(欲求) ーSearch(検索)
Memory(記憶) ーAction(購入)
Action(行動) ーShare(共有)
AIDMAの法則に沿うとお客様の心理はどの段階か?を把握することにより的確なアクションを起こすことができます。
※アイドマ・アイサスはそれぞれの頭文字をとってこう呼ばれています!
AIDMA・AISASの法則を接客で活用する方法
コンサルティングセールスの基本となるアイドマの法則の活用例をくわしく紹介します。
Attention(注意)|目を留める
入店後お客様は商品に注目をし、何はいいものはないかを観察しています。
まだ購買意欲も低くフラッと立ち寄ったという状況。
販売員は、商品整理やディスプレイを行いながら、お客様の様子も十分観察できるところで待機しましょう。(動的待機)
ジロジロ観察するのはNG!!
販売員に見られてる気配は、お客様にとってプレッシャーに感じ、居心地も悪くなりすぐに帰られてしまいます。
Interest(関心)|関心を持つ・欲しい
お客様が商品の前に立ち止まったり、手に取られたりしたら関心が向いたサイン。
まずはファーストアプローチとして挨拶をし、ニーズを引き出していきましょう。
こちらのスカート、きれいな色ですよね
お召しのトップスとも合いますよ!
ファーストアプローチでは1〜1.5mほどの距離がちょうどいいです。
近づきすぎると警戒されてしまうので注意しましょう。
ファーストアプローチに使える接客フレーズは、こちらの記事も参考にしてくださいね。
Desire(欲求)→Search(検索)|比較検討
お客様のニーズを把握するには、掘り下げの質問が大事です。
目に見える顕在ニーズにとらわれず、潜在ニーズを把握することが鍵。
お客様のお話しをよく聞いて、的確な質問をして欲求を探りましょう。
好みの把握以外にも、予算やどこで着るか等も忘れずに!
商品のメリット・デメリットをお伝えする場合も、どこで着たいのか・いつ着たいのかなど用途がわからななければ的確なアドバイスができません。
第一印象で気に入った!という場合でも、お客様の好みや持ち物を把握できているとそのお客様にあった提案ができ、信頼関係も築けます。
お客様の潜在ニーズを引き出すコツは、こちらの記事を参考にしてください。
Memory(記憶)→Action(購入)
購入には、記憶に残し検討の時間が必要です。
2〜3点に絞る
ニーズチェックを行い商品をどんどん見せていっても、多すぎると迷われる原因になるので点数にも気を配るのが大事。
2〜3点に絞って選択しやすくしよう!
またメリットやベネフィットだけでなく、デメリットもわかりやすい伝え方を心がけましょう。
比較検討からデメリットを伝えて信頼を得ないと、お客様は購入に至りません。
ゴールデンサイレンスの活用
ゴールデンサイレンスとは、お客様が商品を決定するまでの沈黙の時間です。
沈黙を避けようと説明を羅列してしまうと、お客様がじっくり考える時間がなくなり、そもそもそんなに欲しいものなのかすらわからなくなります。
これ、本当にいるのかな……
沈黙の時間を設けてお客様の脳内に記憶としてインプットしてもらいましょう!
お客様から少し離れてみるもの効果的です。
ずっと販売員が付きっ切りよりも、リラックスした環境ができると冷静に判断をしてもらえやすいからです。
いざ購入となった場合も「自分の意思での決定」という心理があるので後悔されることも少なく、返品・クレームのリスク回避にもなります。
Action(行動)→Share(共有)
たくさん合わせてみたけれど、やっぱり判断ができない……というお客様も多くいらっしゃいますよね。
疑問点や不安を取り除くのは根気がいります。
説明を行ったら 、いかがでしょうか?の一言を!
欲しいけど、自分から言いにくい方、後押しして欲しい方さまざまです。
心理状態を察知して、悩みを解消し不安を取り除きましょう。
決断力のある方でもやはり、押しの一言があると決定しやすいもの。
「ここで決める」のきっかけを販売員が作ってあげるとスムーズです。
お買い上げから満足へ
商品をお客様が購入決定後の販売員の対応によっても満足度に差が出ます。
どんなに商品が魅力的でも販売員の態度が悪ければ買う気も失せ、信頼できない販売員からは購入されません。
購入決定後も「ありがとう」の気持ちを忘れず、どのように着こなしたらいいか・長く着られるケア方法などプラスαのアドバイスを添えましょう。
購入が決まったからといって安心せず、購入後の接客態度によってお客様の満足度も変わります。
アイドマの法則まとめ|お客様の不安は段階によって異なる
初めは販売員に対しての警戒心をいだいたり、商品を着てみて本当に似合っているのかの不安を感じるお客様は多いもの。
セールスのポイントとして、着回しができるか、予算の問題など、その場その場の不安を解消すること。
ただ良いとこを羅列しても胡散臭くなるばかり。
デメリットもきちんと伝え、信頼関係を築こう!
お客様がお店を出られたあとも一呼吸し接客内容のフィードバックをその都度行い、レベルアップしていきましょう。